令和8年10月5日、国税庁は公式のAIチャットボット「ふたば」について、令和8年分の年末調整に関する相談にも対応を開始したと案内しました。これまで「ふたば」は所得税・消費税の確定申告やインボイス制度などが中心でしたが、年末調整の時期を前に対応範囲が広がった形です。本記事では、何が聞けるようになったのか、使うときにどんな点に注意すべきかを、税理士の視点で整理します。
「ふたば」とは―年末調整にも対応範囲が拡大
「ふたば」は、国税庁が提供する個人の国税に関する相談用AIチャットボットです。メニューから選ぶか、質問文を自由入力すると、AIが自動で回答を提示してくれる仕組みで、24時間(メンテナンス時間を除く)いつでも利用できます。パソコンだけでなくスマートフォン・タブレットからも使えるため、年末調整の書類を準備しながらその場で疑問を解消したい方に向いています。

国税庁の案内によると、現在「ふたば」が対応しているのは、令和8年分の年末調整、令和7年分の所得税確定申告・消費税確定申告(個人)、インボイス制度、令和7年分の贈与税申告の5分野です。年末調整が加わったことで、会社員の方だけでなく、従業員を雇って年末調整事務を担う個人事業主にとっても、使い道が広がったといえます。
Q. 年末調整チャットボットでは具体的に何が聞けますか?
A. 「保険料控除申告書には何を記入するのか」「扶養控除の対象になる家族の範囲は」といった、年末調整の手続や制度の大まかな仕組みについての質問にメニュー選択または自由入力で回答してくれます。ただし有人のチャットではないため、意図が認識されない場合は質問の表現を変えて入力し直す必要があります。
Q. すべての年末調整の疑問に答えてもらえますか?
A. いいえ。国税庁自身が「すべての質問に対応しているわけではない」と案内しているとおり、個別の事情が絡む複雑なケースには対応できません。また個人情報の入力は禁止されているため、具体的な氏名・収入額などを伝えて相談することもできません。わからないことがあれば、タックスアンサーなど国税庁の公式サイトや、必要に応じて税務署・税理士への相談が推奨されています。
チャットボットで済む範囲と、専門家に相談したい範囲
年末調整は、基礎控除や保険料控除など複数の控除が絡み合う手続です。「ふたば」は制度の概要や操作方法を確認する入り口として便利ですが、具体的な金額の判断や個別事情がある場合は、AIの回答だけで完結させず、人の目でのチェックを挟むことをおすすめします。

従業員を雇う個人事業主が今のうちに確認したいこと
- 自社の年末調整事務で「ふたば」や年調ソフトの利用を案内するかどうかを決める
- 従業員から寄せられる年末調整の質問のうち、どこまでをチャットボット・年調ソフトの案内で対応し、どこから自社の経理担当や税理士に確認するかの線引きをしておく
- 令和8年分の基礎控除・扶養控除などの改正内容が、各従業員の控除額に正しく反映されているかを最終的に確認する体制を整える
年末調整は毎年この時期に事務が集中しやすい業務です。チャットボットや年調ソフトといったツールは事務負担を軽くする助けになりますが、最終的な控除額や年税額の確認は、必要に応じて税理士などの専門家にチェックしてもらうと安心です。
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まとめ
国税庁の公式AIチャットボット「ふたば」は、令和8年10月5日から年末調整(令和8年分)の相談にも対応するようになりました。制度の概要や操作方法を調べる入り口としては便利ですが、個別の事情が絡む判断や具体的な金額の確認は、国税庁の公式サイトや税務署、税理士などの専門家にも併せて確認することをおすすめします。
本記事の内容は、2026年10月6日時点で公表されている情報に基づいて作成しています。今後のサービス内容の変更等により内容が変更される場合があります。個別の税務相談については、国税庁の公式情報をご確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。

