(最終更新日:2026年10月25日)
生命保険や医療保険、個人年金保険に加入している方の多くが利用できるのが「生命保険料控除」です。保険の種類ごとに区分が分かれていることや、契約時期によって新旧2つの制度が併存していることから、仕組みがやや複雑に感じられる控除でもあります。この記事では区分ごとの控除額の計算方法と、令和8年分以降の見直しについて整理します。
生命保険料控除の3つの区分
生命保険料控除は、支払った保険料の内容に応じて次の3つに区分されます。
- 一般生命保険料:死亡保障が中心の生命保険など
- 介護医療保険料:医療保険・がん保険・介護保険など
- 個人年金保険料:税制適格特約が付いた個人年金保険
新契約と旧契約で計算方法が異なる
生命保険料控除は、平成24年1月1日以後に契約した「新契約」と、平成23年12月31日以前に契約した「旧契約」とで控除額の計算方法が異なります。新契約の場合、年間の支払保険料に応じて次のように控除額が計算されます(区分ごと)。
| 年間支払保険料 | 控除額 |
|---|---|
| 20,000円以下 | 支払保険料の全額 |
| 20,000円超40,000円以下 | 支払保険料×1/2+10,000円 |
| 40,000円超80,000円以下 | 支払保険料×1/4+20,000円 |
| 80,000円超 | 一律40,000円 |
旧契約の場合は区分が「一般生命保険料」「個人年金保険料」の2つのみで、1区分あたりの控除上限は50,000円と、新契約より低めに設定されています。
控除額の上限と令和8年分以降の見直し
新契約・旧契約を通じて、一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の3区分の控除額を合計した金額が生命保険料控除額となりますが、その合計には120,000円という上限があります。あわせて、令和8年分以降は、23歳未満の扶養親族がいる場合、新契約の一般生命保険料控除の上限が40,000円から60,000円に引き上げられる見直しが行われています。子育て世帯にとっては実質的な控除拡大になるため、該当する方は申告時に確認しておきたいポイントです。
Q. 新契約と旧契約の両方に加入している場合はどうなりますか?
A. 一般の生命保険料控除では、旧契約の支払保険料が60,000円を超える場合は旧契約の計算額(最高50,000円)を使い、60,000円以下の場合は新契約と旧契約の計算額を合計できます(合計の最高は40,000円。令和8年分以後、23歳未満の扶養親族がいて新生命保険料を支払った場合は最高60,000円)。個人年金保険料控除も同じ考え方です。いずれも3区分を合計した上限120,000円は変わりません。
まとめ
生命保険料控除は区分と契約時期によって計算方法が分かれる、やや複雑な制度です。まずは保険会社から届く「生命保険料控除証明書」を確認し、どの区分・どちらの契約に当たるかを整理したうえで、年末調整書類や確定申告書に正確に記載しましょう。
本記事の内容は、2026年10月25日時点で施行されている法令等に基づいて作成しています。今後の税制改正等により内容が変更される場合があります。個別の税務判断については、必ず税理士等の専門家にご相談ください。

