令和8年分の確定申告(令和9年提出分)に向けて、国税庁はマイナポータル連携による「スマホ申告」の対象をさらに拡大する方針を示しています。マイナポータル連携とは、マイナンバーカードとマイナポータルを通じて、給与や年金の源泉徴収票、各種控除証明書などのデータを確定申告書等作成コーナーに自動で取り込む仕組みです。令和7年分では約408万人がこの機能を利用しており、年々利用者が増えています。本記事では、令和8年分で何が変わるのか、利用に必要な環境、取得できるデータの種類を整理します。
給与情報のマイナポータル連携が使える人が増える
令和9年1月以降、給与所得の源泉徴収票をマイナポータル連携で取得できる対象者が拡大される予定です。これまで勤務先の対応状況によって利用できる人が限られていましたが、対応企業の拡大にともない、より多くの会社員・パート・アルバイトの方がスマホだけで給与情報を自動入力できるようになります。あわせて、株式の特定口座年間取引報告書や公的年金等の源泉徴収票、生命保険契約等の一時金・年金についても連携対象に含まれています。

利用には新しい「マイナアプリ」への移行が必要
マイナポータル連携を利用するには、2026年8月25日から利用が始まった新しい「マイナアプリ」を使う必要があります。従来のマイナポータルアプリから機能が引き継がれた後継アプリで、スマートフォンでの手続きがより簡便になっています。マイナンバーカードの有効期限が近い場合は、期限の3か月前から更新が可能なので、確定申告の時期に慌てないよう早めに確認しておくとよいでしょう。対応スマートフォンがない場合は、ICカードリーダライタを使ってパソコンから連携することもできます。
連携で取得できる主なデータ
マイナポータル連携で取得できるデータは、収入関係と控除関係に大きく分かれます。収入関係では給与所得や公的年金等の源泉徴収票、株式の特定口座年間取引報告書、生命保険契約等の一時金・年金などが対象です。控除関係では医療費控除やふるさと納税などの寄附金、社会保険料(国民年金保険料等)、生命保険料・地震保険料、iDeCo・住宅ローン控除関係のデータを取り込むことができます。

ただし、これらのデータを連携で取得するには、勤務先や保険会社、金融機関といった発行主体側がマイナポータル連携に対応していることが前提となります。対応状況は随時拡大していますが、すべての発行元が対応しているわけではないため、連携できなかったデータについては、従来どおり書面やPDFの控除証明書等をもとに入力する必要があります。
Q. 今年初めてマイナポータル連携を使う場合、何を準備すればいいですか?
A. まずマイナンバーカードの有効期限を確認し、新しいマイナアプリをスマートフォンに導入した上で、マイナポータトと確定申告書等作成コーナーの利用者登録・連携設定を済ませておくと、確定申告期間中の作業がスムーズになります。初回は設定にやや時間がかかるため、申告期限の直前ではなく余裕を持って準備することをおすすめします。
まとめ
令和8年分の確定申告では、給与情報のマイナポータル連携を利用できる対象者が拡大し、新しいマイナアプリへの移行も必要になります。収入・控除の各種データを自動取得できれば、確定申告書等作成コーナーでの入力作業を大きく省略できます。勤務先や保険会社の対応状況を確認のうえ、マイナンバーカードの有効期限やアプリの準備を早めに済ませておきましょう。
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本記事の内容は、2026年10月4日時点で施行されている法令等に基づいて作成しています。今後の税制改正等により内容が変更される場合があります。

